あと数日で、デンマークに発ちます。
1年半前の私は、“What do you recommend?” の意味すらわかりませんでした。単語もほとんど知らないし、話せるのは軽い自己紹介だけ。相手が何を言っているかも、なんとなく雰囲気で受け取っていた程度です。
そこから、教材を買い、アプリを入れ、英会話教室に通い、外国人と直接話す場に出ていきました。この記事では、その1年半でやったことを全部、金額も含めて公開します。
まだ留学前なので「成功談」ではありません。あくまで出発時点での中間報告です。帰国後にもう一度、答え合わせの記事を書くつもりです。
スタート地点:成績は悪くない、でも苦手意識しかなかった
学生時代の英語の成績自体は、悪くありませんでした。5段階で3〜4はあったと思います。試験のための勉強はしていたからです。
でも、それは「テストで点を取るための英語」でした。そして、英語に対する苦手意識は最初からずっとありました。成績が取れていたことと、英語ができるという自信は、まったく別ものだったんです。
- TOEIC・英検などの資格は一度も受けたことがない
- “What do you recommend?” が聞き取れない・意味もわからない
- 単語をほとんど知らない
- 言えるのは、軽い自己紹介くらい
- 相手の話は、なんとなく雰囲気で受け取っている程度
- そもそも英語に苦手意識があり、自信はゼロ
「英語は苦手なもの」という前提のまま、留学を決めたという感じです。
1年半の流れ:ダラダラの1年と、本気の4ヶ月
最初に、正直なことを書いておきます。
英語をやろうと思ってから出発まで、全部で1年半かかりました。ただ、本格的に勉強したと言えるのは、仕事を辞めてからの最後の4ヶ月間だけだと思っています。
| 時期 | やったこと | 中心 |
|---|---|---|
| 前半・約1年 (働きながら) |
DUO(単語帳) 文法書 スタディサプリ |
インプット (一人でコツコツ) |
| 後半・4ヶ月 (仕事を辞めてから) |
英会話イーオン スピーク(アプリ) ミートアップ・国際交流 |
アウトプット (人と話す) |
前半の1年間、私は働きながら単語帳と文法書とアプリをやっていました。決してサボっていたわけではありません。それでも、話せるようにはならなかった。
何が違ったのかというと、後半は「人と話す」時間があったかどうか、ただそれだけでした。
この記事で一番伝えたいのは、この部分です。順番に書いていきます。
【前半】まずは単語だと思って、DUOを2周半
勉強を始めたとき、私は「単語さえやれば何とかなるだろう」と思っていました。
それで手を出したのが、定番の単語帳DUOです。結局、2周と半分くらいやりました。
そのあと、文法書を1冊。といっても全部はやらず、基本的なところだけです。
単語と文法は確かに必要です。でも、それだけでは1ミリも話せるようになりませんでした。「知識としては知っているのに、口から出てこない」という状態が長く続きました。
スタディサプリで「物語」を続けた
次に始めたのがスタディサプリENGLISH(新日常英会話コース)です。
まず基本的な文法を学び直して、そのあとは物語形式の日常英会話コースをひたすら続けました。ストーリーがあるので「続きが気になる」という理由で続けられたのが良かったです。
これをやりながら、細かい文法・知らない単語・話す練習・聞き取る練習を、少しずつ足していきました。
- 11月〜1月:月額プラン 2,135円 × 3ヶ月=6,405円
- 2月〜:6ヶ月パック(キャンペーン)10,136円
- 合計:16,541円
※オンライン英会話が付属しない安いプラン(ベーシックプラン)です。3ヶ月使って「これは続けられる」と感じたので、ちょうど留学直前まで使えるように6ヶ月パックに切り替えました。
※私が申し込んだ時点の金額です。調べたところ2026年時点では月額2,178円・6ヶ月パック10,221円(キャンペーン時)に改定されているようなので、最新の料金は公式サイトでご確認ください。
【後半】仕事を辞めて、人と話す方向に舵を切った
仕事を辞めてからは、勉強の方向を大きく変えました。一人でやるインプットから、人と話すアウトプットへ。
① 英会話イーオン(3ヶ月・約12万円)
きっかけは、スタディサプリを続けるうちに気づいた「インプットばかりで、全然喋れていない」という感覚でした。
そこで思い切って通い始めたのが英会話教室のイーオンです。授業料とシステム費などを込みで、3ヶ月で約12万円。ならすと月4万円ほどでした。
正直、高いです。ただ、「英語を話す場に、強制的に身を置く」ための費用だと考えていました。一人だとどうしてもインプットに逃げてしまうので。
実際に通ってみて良かったのは、やはり人を相手に英語を出す機会が定期的にできたことです。一方で、通いながら2つ物足りなさも感じました。
- グループ制なので、一人が話せる時間はそれほど多くない
- 話した英語が正しいのか、その都度は確認できない
この2つが、次のアプリにつながります。
② スピーク(Speakアプリ)
教室で感じた「アウトプット量の少なさ」と「フィードバックのなさ」を埋めるために使い始めたのが、AI英会話アプリのスピーク(Speak)です。
使い方は段階的で、まず1週間の無料お試し、次に期間限定の180円プラン、そのあとプレミアム月間プラン(月3,800円)を2ヶ月使いました。
- 1週間:無料お試し
- 期間限定プラン:180円
- プレミアム月間プラン:3,800円 × 2ヶ月=7,600円
- 合計:7,780円
※プレミアムプラン月額3,800円は2026年時点でも同額のようです。180円のお試しキャンペーンも継続しているようですが、最新の料金は公式サイトでご確認ください。
教室が「週に決まった回数、人と話す場」だとすると、スピークは「毎日、誰にも気を使わず口を動かせる場」でした。話した英語をその場で直してもらえるので、教室で解消できなかった不満がここで埋まりました。
▶ スピーク英語アプリを1週間使った正直レビュー【初心者の感想】
▶ スピークアプリを1ヶ月使った効果・口コミ【初心者の正直レビュー】
③ ミートアップで、実際の人と話す
スピークを始めて2ヶ月ほど経ったころ、ミートアップのアプリを使って、実際に英語を話す・聞く機会を自分で作りにいきました。
国際交流ラウンジに行ってデンマーク人やカナダ人と話したり、バーで外国人とボードゲームをしたり。ここが、私にとって一番の転換点でした。
準備していった自己紹介は話せる。でも、話題が想定外の方向に飛ぶと何も言えない。相手の英語も聞き取れないことだらけ。
それでも、なんとなく心は通じたという感覚がありました。この体験があったから、今も続けられているんだと思います。
実際に人と話すようになって、想像していなかった変化が2つありました。
1. 英語を話すことへの恐怖心が薄れた
もともと英語には苦手意識しかなく、自信もありませんでした。それが、外国人と直接話す機会を重ねるうちに、「英語を話すこと自体が怖い」という感覚が、いつのまにか薄れていました。
久しぶりに英会話教室に行ったとき、以前より緊張していない自分に気づいて驚いたのを覚えています。上達したというより、身構えなくなったという表現のほうが近いかもしれません。
2. 生の英語から覚えた言葉がある
もうひとつは、教材ではなく実際の会話から覚えた言葉が確実にあるということです。
たとえば、怖い話・神秘的な話をしていた流れで出てきた “goosebumps”(鳥肌) という単語。単語帳で目にしていたら素通りしていたと思いますが、その場の空気と一緒に入ってきたので、いまだにはっきり覚えています。
会話の中で自然に出てきた言葉は、意味だけでなく「どんな場面で使うか」までセットで残るのだと実感しました。
失敗談:”Just wait” が通じなかった日
印象に残っている失敗があります。
駅で改札の降り口を間違えたとき、私は「今こっちで待ってるよ」のつもりで “Just wait” と送りました。ところが相手は「待っていろ」と言われたと受け取ってしまい、お互いがその場で待ち続けるという状況になりました。
文法としては何も間違っていません。でも、伝わらなかった。英語は正しさだけじゃないんだと、身をもって知った出来事でした。
毎日やっていたこと:英語日記
教材とは別に、ずっと続けていたのが英語日記です。
その日あったことを数行、英語で書くだけ。うまく書こうとせず、間違ったままでいいので毎日書きました。
これが良かったのは、「自分が本当に言いたいこと」しか出てこない点です。教材の例文は他人の言葉ですが、日記は全部自分の生活の話なので、覚えた表現がそのまま実戦で使えます。
書いた日記は添削して、その中で印象に残った単語や表現を1つ選んで、SNSに投稿するようにしていました。「今日の1フレーズ」として残しておくと、記録にもなって続けやすかったです。
自分専用の学習アプリも作りました
少し変わった取り組みとして、自分専用の英語学習アプリを自作しました。市販の教材だと、自分に必要な機能とそうでない機能が混ざっているのが気になったからです。
実際に使っているのは、この5つの機能です。
- とっさの一言:言いたい日本語を入れると英語が返ってきて、自動で「マイ定番文」に貯まる
- マイ定番文:自己紹介など、自分がよく使う文を繰り返し練習
- 単語帳:忘れかけたころに出てくる復習カード
- 英語日記:書いた日記をその場で添削してくれる
- リスニング:通常/聞き流し/グループ雑談の3モード+シャドーイングの録音
文法ドリルは結局使いませんでした。AIとの会話機能も作りましたが、週1で本物の人と話すようになってから、まったく開かなくなったので消しました。
「便利そうな機能」と「実際に使う機能」は、まったく別物なんだと実感しました。
1年半でかかった費用:合計 約15万円
ここまでに使ったお金をまとめると、こうなります。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 英会話イーオン(3ヶ月) | 約120,000円 |
| スタディサプリENGLISH | 16,541円 |
| スピーク(Speak) | 7,780円 |
| DUO・文法書などの書籍 | 数千円 |
| 合計 | 約15万円 |
※イーオンの料金はコースや受講回数によって大きく変わります。調べたところ一般的には月11,000円〜43,000円ほどの幅があるようなので、私のケースはやや高めだったかもしれません。正確な金額は必ずカウンセリングで確認してください。
逆に言えば、教室を除けば1年半で3万円ほどしかかかっていません。アプリと書籍だけなら、想像よりずっと安く始められます。
教室に価値がなかったわけではありませんが、「英語学習にはお金がかかる」と思って踏み出せない人には、まず月2,000円台から始められるということは伝えておきたいです。
気づいたこと:英語は「勉強」ではなく「コミュニケーション」
1年半やってきて、一番大きかった気づきがこれです。
最初、私は英語を勉強だと思っていました。単語を覚えて、文法を理解して、正しい文を作る。学校でやってきたのと同じやり方です。
でも、実際に人と話すようになってから、感覚がまったく変わりました。
そう思って取り組むと、楽しいし、続けやすいし、身にもなる。
机に向かった日より、聞き取れないなりに誰かと話した日のほうが、ずっと記憶に残っています。
もし今、単語帳だけを黙々とやっていて手応えがない人がいたら、下手でもいいので誰かと話す場に一度出てみることをおすすめします。私の場合、そこから景色が変わりました。
続けるためにやったこと
とはいえ、毎日完璧にできたわけではありません。飲み会の翌日にほとんど進まなかった日もあるし、1週間分の予定が3日分しかできなかった週もあります。
それでも続けられたのは、「できなかった日を責めない」と決めていたからだと思います。
- 毎日やることを決めておく(私はスタディサプリとスピークを1日1セクションずつ)
- 崩れた週があっても、翌週にまた戻ればいいと考える
- 学んだことをSNSに1つ投稿して、記録として残す
完璧にやろうとして途中でやめるより、ゆるくても止めないほうが結果的に進みます。
今の実力(正直なところ)
出発直前の、現在地です。
| 場面 | 今の状態 |
|---|---|
| 1対1の会話 | なんとなく理解できて、自分の言いたいことも伝えられる |
| ネイティブ同士の通常スピード | 何を言っているかほとんどわからない |
| グループでの雑談 | 聞き取れないことが多い |
| メールのやりとり | 最初はAIに頼っていたが、自分で書いて送ることが増えた |
ひとことで言うと、「心は通じ合えるくらいのレベル」だと思っています。
ペラペラではまったくありません。でも、1年半前に “What do you recommend?” がわからなかった自分と比べると、確実に前には進んでいます。
苦手意識だらけでスタートした人間としては、これが一番の成果かもしれないと思っています。聞き取れなくても、その場から逃げずにいられるようになりました。
まとめ:これから答え合わせをしてきます
1年半を振り返って、もし過去の自分に一言だけ伝えられるなら、「単語帳より先に、誰かと話しに行け」と言うと思います。
インプットが無駄だったわけではありません。ただ、前半の1年でやったことと、後半の4ヶ月でやったことを比べると、伸びた実感はどう考えても後半に集中しています。
逆に言えば、本気でやれば4ヶ月でもここまでは来られるということでもあります。「時間がないから」と諦めている人には、そちらのほうを伝えたいです。
ここに書いたのは、あくまで留学に出発する時点での自分です。
デンマークで5ヶ月過ごしたあと、この1年半の勉強が本当に役に立ったのか、何が足りなかったのか。帰国後に「After」の記事を書いて、答え合わせをするつもりです。
結果がどうなるかはわかりませんが、そのまま書きます。行ってきます。

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